曲線デザインで、やさしい感じに仕上げます

ご贔屓にしてる「庭師」に作成してもらおうと、ウッドデッキ構想をしていたそうですが、インターネットで観ているうちに、材料も含め色々ある事を知った施主様の相談を受けて、ご提案をさせていただいた例です。
お庭は、勝手口、掃き出し窓が2カ所、それらが多角で配置されているつくりですが、「すべての箇所から庭へ出入りができる」が第1希望とのことです。
1箇所の掃き出し窓には、お部屋から出た先スグに出窓があるためスペースは80センチほどしかありませんが、そこは渡り廊下のようにしました。
しかも、出窓にぶつからないようにフェンスを設定。フェンスがあるだけで10センチほど範囲が狭まりますが、大人が横向きになることなく通ることができる幅は確保できています。
しかし、今回のデッキで一番長い所は2.6メートルあることからすれば、出幅の狭い感じは否めません。
そのフェンスの高さは、出窓のガラス部分に掛からないように90センチと低めですが、布団などを持ち上げることなく「ちょっと掛け」ができるちょうどいい高さになりますので、実用性を兼ねています。
フェンス材は下に3枚取り付け、小さなお子さんの落下防止としています。すき間は6センチと少し広めですが、隙間を詰めすぎると、小さなお子さんには「壁」となってしまうことも配慮設定しています。
 
施主様に伺う導線などを含め、ステップの配置箇所も検討しました。
その際、よくある「カクカクしているウッドデッキ」とは違い、以前から曲線処理で柔らかなイメージを作成してきた弊社の多事例を観ていただき、ご提案させていただきました。
「カクカクしている」は、使い勝手としてはムダが無く、とても使いやすい形と言えますが、武骨なイメージは払拭できません。
施主様の話を伺っているうちに、そのようなイメージのものが希望ではないと感じましたので、このデッキの「顔」となる部分を曲線デッキと曲線ステップにすることで、やさしいイメージに仕上げる前提としています。
たとえ一部でも、緩やかでも、曲線を入れることで大きくイメージは変わりますので、デザインの一考になればと思います。
 
肝心なステップは、段差を小さくするために2段にして、各段を16センチほどにすることで、苦なく昇降できるようにしています。
今回も人気の人工木「ブラウン」色で、床板方向は、フローリングの向きに合わせて、部屋が延びたようにみえる「アウトリビング」を実現しています。